【2024本試】共通テストドイツ語を差し替え成功者と見る

ドイツ語受験
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第1問 発音・アクセント、単語、活用

発音問題は規則的な部分もありますが、単語ごとに覚えなければならない点もあり、配点の割には労力が大きいことが否めませんので、分からなければ適当にマークすることも重要です。
分からない時にマークを空欄にしたままでは欄がずれる危険があります。

問1 母音の長短

①blind、②prima、③darin、④stillの中で母音の長短が異なるものですが、規則性は以下のメモの通りですので、①④は短母音となります。下の母音の長短の法則からすると、だけが長母音ということになります。③は前置詞のinが目立つ役割を担うかというとそうでもなさそうな感じがしますので、勘でも取り除けそうです。

母音の長短
アクセントの無い母音は短い(ドイツ語ではアクセントは原則最初にくる)
二重子音(合成語の切れ目除く)の前の母音は短い
・hの前の母音は必ず長い(+hは発音しない)
・二重母音は長い

他のものと異なるものを1つ選べ」という問題の対処法

選択肢の集団の中で2つ以上同じ属性のものが見つかれば、ただ1つの「他と異なるもの」は見つけた属性ではないものを探せばよい
条件:選択肢の集団の中で属性は2種類しか存在しない場合に限る(長短、有無など)

問2 発音
Jedes ①Wochenende lese ②ich meinen kleinen ③Töchten ④Kinderbücher vor.
下の表に基づくと、だけが例外に当たります。発音に心配な方はこちらの記事も併せてご覧ください。

“ch”の発音

条件読み方
原則
a,o,au,uの後
[ハ行hの後でその母音に引きずられる]
それぞれ
ハ、ホ、ホ、フ
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問3 発音
①Griechenland – griechisch
②Japan – japanisch
③China – chinesisch
④Türkei – tükisch

アクセントの問題では、国名とその形容詞の組み合わせがよく出てきます。そこで押さえておきたいことは、「-isch(~の国の)の前の母音にアクセントが置かれる」ということ。これで①④のみが残ります。
さらに、「-eiで終わる単語はそこにアクセントが置かれる」(die Bäckereiなど)ということに基づくと、④は誤りでが残ります。

問4 3人称単数の現在形(不規則)

動詞の活用で1つだけ異なるものを選ぶ問題は、不規則動詞活用表を覚える際に見覚えのある動詞が鍵になります。

①schaffen、②lachen、③packen、④fangenの中で見覚えのあるものは①と④です。「3単現」の学習でウムラウト化でよく出てくるのでご存じの方も多いでしょうがが正解です。

問5 過去分詞
①bedienen、②probieren、③ziehen、④siegenの中で見覚えのあるものはのみです。

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問6 複数形
Hund(der;犬→-e)、②Kleid(das;ワンピース→-er)、③Lied(das;歌→-er)、④Rad(das;車輪→Räder)
これは知らなければ勘で答えることになります。

問7 名詞のグループ分け
(A) Bleistift(der;鉛筆), Heft(das;ノート), Kugelschreiber(ボールペン), Lineal(das;定規)
(B) April(4月), Juni(6月), Mai(5月), September(9月)
(C) Jacke(上着), Mütze(縁無し帽), Pullover(der;セーター), Schal(der;マフラー)

選択肢は、①Socken(靴下), ②Schere(ハサミ), ③März(3月), ④Mieter(賃借人)です。
Aは文房具、Bは月、Cは衣服なので、のみがグループに属さないことになります。私は②④の意味が分からなくて間違えました。

第2問 文法

問1 代名詞の格変化
Mein Lieblingsmanga gefällt auch 8 Opa sehr.
「気に入った」ということをドイツ語で言うときは「主語(=気に入った物) gefallen (3格) 」という不自然な表現をします。選択肢では「私の」を表す所有格が並んでいて、ここでは男性3格になるmeinemが正しいです。

問2 語法
Die Lüge seiner Frau ärgerte 9 sehr.
事が主語になっていて、ärgern(~を怒らせる)の過去形が出てきているので、怒らせる対象の人物が4格で表されます。なのでihnになります。
なぜか私はこの単純なことを複雑に考えて、再帰動詞かと勘違いして間違えました。怒っている人が主語の時に再帰動詞となって「sich über (4格) ärgern」と表現します。

問3 疑問詞
Du, 10 willst du den Brief schicken?
schicken(~を送る)なので、送る相手(3格)と物(4格)の情報が書かれることが多いですが、物はden Briefであるため、was(何)の3格のwemが正しいです。

問4 熟語
Er ist immer noch finanziell 11 seinen Eltern abhängig.
abhängigを見たら、vonもついてくると条件反射できた方なら、vonをすぐに選べたのではないでしょうか。abhängigは分離動詞von (3格) ab|hängenから来ています。

分離動詞「~次第である

2種類あり、それぞれ伴う前置詞と格支配が異なることに注意
von (3格) ab|hängen
形容詞化した”abhängig von“というものが、2024共通テスト(今回)と2021東大差し替えドイツ語大問4で出てきましたので、重要表現であることが伝わるでしょう。
auf (4格) an|kommen
2022共通テスト追試と、2021東大差し替えドイツ語大問5(e)で出てきました。
例文:Es kommt auf das Wetter an, ob wir morgen ein Ausflug machen können.
an|kommenには「到着する」という意味もあるため注意

問5 zu不定詞を用いた受動表現
Der Flug 12 innerhalb von 48 Stunden nach der Buchung zu bezahlen.
der Flug(飛行機、航空運賃)が主語で、その後にbezahlen(~を支払う)が出てくるので、受動表現を用いることが分かります。zu不定詞の形が入っていることが鍵です。
2021東大差し替えドイツ語の大問4, 5(b)でもでてきた”sein+zu不定詞“(~されうる、されなければならない)という表現が、高難度ながらも共通テストでも出てきました。
例文:Das Buch ist nicht leicht zu lesen. (この本は簡単には読まれない。)

問6 受動態
Das Institut für Physik 13 1963 in München gegründet.
主語が協会(物)で、gegründetという「創設する」の過去分詞があるため、受動態を作る問題であると考えられます。主語は単数なのでwurdeが正しいです。

問7 形容詞の名詞的用法
In der Zeitung steht heute nichts 14 . (興味深いことが何もない)
形容詞を名詞化して「~な何か」「~な物・事は…無い」という表現を作るときは、(etwas, nichtsなどの後で)中性変化させます。格は名詞化した全体の働きに応じます。今回は主語、つまり1格の働きなので、Interessantesが正しいです。

問8 比較級
Das Bergsteigen war 15 anstrengender, als ich gedacht hatte.
比較級を強める表現はvielを用います。sehrは使いませんが正しいです。
英語の比較級を強める表現でも、very(sehrに相当)ではなくmuch(vielに相当)を使います。

第3問 語句整序

語句整序で行うべきこと

  • 熟語の一部分が欠けている場合はすぐに埋められる。
  • 選択肢の品詞に注目して、埋められるところを決めていく。
  • 6つ中5つの語を並べ替えるため、使い方が似ている2つの選択肢(前置詞、分離前つづり、haben/seinなど)を予めマークして注意しておく。
  • 副文などでの定形後置に注意する。

問1
並べ替えたものは以下のようになり、正解は⑥→④
Ich schreibe mir seine Telefonnummer auf, damit ich ihn nachher anrufen kann.
最初の空欄にschreibeが入ることは大丈夫かと思いますが、次の空欄は何を入れるか一瞬迷った方もいるのでは。選択肢と和訳の「メモする」からaufしか当てはまりません。
後半では「~できるように」という接続詞のdamitで始まりますが、注意すべきは定形後置です。英語の感覚では条件反射でkannを入れようとしてしまいますが、一瞬落ち着いて最後に持っていきましょう。
和訳では省略されていますが、電話の相手は彼です。もう一段注意ですが「~に電話する」のan|rufenでは目的語は4格です。「~に」で3格と思いがちですが、自己完結しない動作(他動詞)なので4格を取ります。勘違いをしないようにan|rufenは「~を電話で呼び出す」という風に覚えてもよいかもしれません。

問2
並べ替えたものは以下のようになり、正解は④→②
Die Künstlerin freut sich schon sehr darauf, [den nächsten Frühling mit ihrer Familie auf der Insel Mallorca zu verbringen].
英語でもドイツ語でも頻出の「楽しみにしている」という表現は再帰動詞を用いた「sich4 auf et4 freuen」で表します。今回使わなかった選択肢にdarüberがありますが、実はこれもfreuenと深いかかわりがありますので表にまとめておきました。後半のzu不定詞句は穴の位置から定形後置であることは察しがつきます。

再帰動詞freuen:2つも表現が存在して、類似しているため混同しやすいです。

表現対象
sich4 auf et4 freuen~を楽しみにしている未来のこと
sich4 über et4 freuen~を喜ぶ現在のこと
Q
ところでなぜ、sich4 auf et4 freuenを使った前半部分でaufがdaraufになったのでしょう?
A

対象となるet4に相当する部分が、副文(dassなど)やzu不定詞句のときは、一旦et4の部分に前置きのes(英語で言うit ~ thatみたいな感じ)をおいてauf esということに理論上なりますが、これらをまとめてdaraufと表現します。

前置詞を伴う目的語が、副文・zu不定詞句・従属疑問文・冠飾句のとき

一旦前置きのes(英語のitに相当)をおいて「前置詞+es」とした後に副文・zu不定詞句・従属疑問文・冠飾句が来るように形式上はなりますが、普通は「前置詞+es」を「da(前置詞)」の形に置き換えます

ただし、前置詞が母音から始まるものはrを挟みます。
例:auf es→darauf, in es→darin

問3
並べ替えたものは以下のようになり、正解は④→①
(Nach einer langen Diskussion) haben die beiden Politiker eine Pressekonferenz gegeben, die auf der genzen Welt gesendet wurde.
最初に時間を表す表現が入ってきているため、主な動詞habenの後に主語die beiden Politikerを持ってきます。後半部分では「その模様は~」につられてSituationを入れたくはなりますが、カンマの直後のdieが前半部分のeine Pressekonferenzの関係代名詞として説明しています。むしろそうでもしないと残りの要素である「全世界に」と「~された」に当たる選択肢を穴埋めできません。そして定形後置に注意して完了です。

問4
並べ替えたものは以下のようになり、正解は⑤→③
Bitte denken Sie mal darüber nach, was man am besten zur Lösung des Preblems tun sollte.
「何を…すべきか」という部分全体を名詞として作るのにはwasが使えます。was内では定形後置で、普通の動詞よりも働きの強い助動詞の方がさらに後ろにくるということに注意しましょう。manかwirか迷う方もいるかと思いますが、sollteという形が1,3人称単数のsollenの過去形であるため、wirが不要ということになります。
解答には影響しませんが、nach|denkenで「よく考える」という分離動詞になります。また2つ前の問題で「前置詞を伴う目的語が、副文・zu不定詞句のとき」について触れた内容としてdarüberが出てきました。

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