第4問 会話文
前半
問1 定型表現
状況説明(リード文)を見ると、ShoはSchulz先生に1年ぶりに会って挨拶をする場面であることが分かります。選択肢を見てみます。
① Sie sind willkommen! (ようこそ!)
② Kommen Sie bitte herein! (どうぞ中に入ってください!)
③ Ich bin mal weg! (ちょっと行ってきます!)
④ Ich bin wieder da! (戻ってきました!)
このなかで、最も合うのは④になります。本格的にドイツ語を学習する人は、意外とこうした定型表現を習う機会は少ないと思いますので難しいです。そこで旅行者向けの「ドイツ語会話」といったような本を少し立ち読みするだけで有名な表現はそこそこ抑えられるかと思います。
問2
(25)ではShoは「初日ですら困難だった」と言っています。その次のShoの台詞を読むとその最後の文で、
Aber schon am Flughafen habe ich den falschen Zug genommen und kam dann anderthalb Stunden zu spät zum Treffpunkt.
(しかし、空港で私は間違えた電車に乗ってしまい、待ち合わせ場所に1時間半遅れて来ました。)
と書いてあるため、③が正解です。ちなみに”anderthalb”は「1と1/2」という意味です。
問3
問2を受けてSchulz先生が何と答えたか考えますが、その次のShoの台詞も見ると
Ja, ich konnte per Handy Bescheid sagen und wurde später abgeholt.
(はい。携帯電話でお知らせができて、迎えに来てくれました。)
と言っているので、先生は良い結末を期待した発言をしたと推測できます。選択肢を見ると①です。
①でも、最後には上手くいったでしょう?
②時間通りに待ち合わせ場所に来られましたか? 遅刻したことと矛盾
③しかし、誰も来ませんでしたか? 迎えに来たことと矛盾
④なので、あなた自身で迎えの家族のところへ運転していきましたか? 迎えに来たことと矛盾
重要語句としては、”Bescheid sagen“(知らせる)、”人・物(4格) von 場所(3格) ab|holen“([人・物]を[場所]へ迎えに行く、取りに行く)があります。
問4
(27)”Das”は直前のShoの発言を受けていますが、どの部分か判断するために先生の発言を見てみましょう。
Voelesungen sind auch für deutsche Studierende manchmal schwer zu verstehen.
(講義はドイツ人学生にとっても、たまに理解するのが難しいです。)
と言っているので、講義の難しさについて述べる引用で”Das”を使っているようです。なので、前を見てみると、以下のようなShoの発言がみつかり、答は④
Dazu habe ich noch zwei Vorlesungen ~ busucht. Aber ich konnte sie nicht richtig vestehen.
(略:受けた講義はあまり正確に理解できなかった。)
後半
問5 図表問題
(28)では「(家路で)別の自転車と衝突した」と言っています。その後
Ich wusste nicht, dass man auch mit dem Fahrrad rechts fahren muss.
(自転車でも右側を走らなければならないことは知らなかった。)
と続くので、自らが右側を走らなかった(=左側)ことによる事故を表す図を選べばよいことが分かります。そうすると③が正しくなります(Shoから見れば左側通行)。
問6 近い意味の単語
(29) was mich manchmal stört (私を害するもの)
“stören”(邪魔する、害する)を言い換える表現を選べばよいわけです。
① ärgerlich (怒らせるような)
② freuen (楽しませる)
③ lustig (楽しい)
④ wundern (驚かす)
この中では①が最適でしょう。
問7 文脈から最適な単語を選ぶ
(30)を含む文章では
Am Anfang war es schon schwierig, aber inzwischen kenne ich einige Restaurants, die vegetarische Gerichte ( 30 ).
(最初は難しかったが、しばらくして菜食(ベジタリアン)料理を( 30 )するいくつかのレストランを知る。)
と書かれていて、選択肢は
① bestellen (~を注文する)
② verbieten (~を禁止する)
③ umstellen (~を切り替える)
④ anbieten (~を提供する)
という意味であり、レストランが”Gericht“(n.料理、pl.-e)をどうするのか考えると④に決められます。
問8 会話全体の正誤一致
私は間違えてしまいました。
①は、自転車をノミ市で買ったということから矛盾(後半5行目)
②は、訪ね先の家族と行ったことから矛盾(前半16~20行目。問3の部分の次の会話)
④は、問7で取り上げた文章から矛盾
消去法で③が残りますが、文章から気づきにくいものでした。後半部分4行目参照。
Ja, hier vermisse ich sie(=Radwege) manchmal.
(うん、ここでは時々自転車道が無くて残念だ。)
第5問 会話文
問1 図表問題
アイスコーヒーの注文を見ればわかります。余談ですが、スターバックスの注文は今回の設定とは比べ物にならないほど複雑です。
6行目で”ohne Strohhalm”(ストロー無し)、7~10行目で”Löffel”(スプーン)をつけているので、①
問2 図表問題
スマホ画面の文章を読んで、選択肢の絵に当てはめていきます。
Schildkröte und Fische schwimmen in Plastiktüten oder Fischernetze und sterben unter Schmerzen.
(亀や魚が泳いでビニール袋や漁網に入ってしまい、痛みで命を落としてしまう。)→①
Immer noch gibt es viele Produkte mit Mikroplastik. Mit dem Abwasser kommt es ins Meer.
(いまだにプラスチック片を含む多くの製品が存在し、下水と共に海へ来る。)
Dort nehmen die Meerestiere das Mikroplastik auf.
(そこで海の生物がプラスチック片を飲み込んでしまう。)→④
Das kommt dann wieder auf unsere Teller.
(それが再び私たちの皿の上にやってくる。)→②
述べられていないものは③(上の絵)です。おそらく油の流出に関するものでしょう。重要な単語としては、”Tüte“(f.袋、pl.-n)、”Tier“(n.動物、pl.-e)、”Meer”(n.海、pl.e)、”Teller”(m.皿、pl.-)が挙げられます。
問3
問2の記事の感想を選びます。
① ängstlich (不安な、臆病な)
② nötig (必要な)
③ langweilig (退屈な)
④ schrecklich (恐ろしい)
正解は④ですが、①ängstlichで英語のangryにつられて「怒らせるような」と誤ると間違えてしまいますので注意が必要です。それにしてもニーナ母が頑張って記事も見せて説得しているのに、ニーナに”langweilig”なんて答られたらたまったもんではない。
問4
その次のニーナ母の台詞で、Einkaufstasche(買い物手提げ、エコバッグ)と、Filter für das Wasser(水沪過器)に言及されることから②が正解。
問5
直前の会話を見ると、
母:化粧品はどうしているの?
ニーナ:プラスチック包装のこと?
母:それもそう。しかし、シャンプーやマニキュア(Lippenstift)の中にもプラスチック片が入っているんだ。
ニーナ:(36)知らなかった!
という会話になっていることから、
①Dass Mikroplastik auch in Kosmetik zu finden ist. (プラスチック片が化粧品の中に見つかる)が正解。なお、ここでは、”sein zu+不定詞“(~される)という受動表現が使われています。
問6 全体での会話のテーマ
終始プラスチック使用をどのようにして減らすかについて話し合っていたため、④が正解です。