独自ドメインを取得してサイトを立ち上げた人が最初に目標とするのが「Google AdSense」です。
AdSenseとは、Google社が広告枠を広告主に売り、広告を承認されたサイトに貼り付けられ、その広告成果の分だけ報酬が得られるシステムです。
しかし、そのメリットから審査に出す人が多く、また基準が曖昧なため、審査に通る難度が高いと言われており私も長期間にわたり何回も非承認になっておりました。
何回も落ちて自力で合格した私が考察するため、すぐに通った人よりも試行回数が多く説得力もあるはずです。
個人的には詳しい基準を公表したほうが良いと思うのに…
合格時の状況
- 記事数 15
- 文字数 1000~(下書きにしていたものも開放)
- PV数 約100/日
- テーマ Cocoon
- 固定ページとして、プライバシーポリシー、問い合わせ、サイトマップ、プロフィール設置
- 審査回数 28
- 運営開始から1年弱
- 最後の申請から2日で合格
- Site Kit by Googleを無効化
筆者の申請経歴
- 2021/10ブログ立ち上げ
当初よりテーマはCocoonを使用。
- 2021/11申請1回目
AdSenseアカウント作成後の情報登録でミスがあったために一度アカウントを削除した後、改めて同じアドレスでアカウントを作成(上の画像の下4つのメール)し、満を持して1回目の申請。しかし失敗。初めのアカウント作り直しがずっと合格できなかったことの伏線になるとは…
11月だけで6回も申請していました。初回の申請状況
記事数 6
文字数 1000~
問い合わせ、プライバシーポリシー(非連携)あり
カテゴリー、タグ乱立→審査結果はほぼ即日で届いた(=詳しく審査されていない?)
- 2021/12形式を整えた
記事を増やし続けることも、AdSenseに通らない限りは大きな成果につながらないと考えて、一旦記事の追加を止めて、AdSense申請のコツを調べまわりました。それで、基本的な形式(カテゴリー整理、サイトマップなど)を揃えました。
12月末の申請状況(10回目)
記事数 9
文字数 1000~
問い合わせ、プライバシーポリシー(非連携)、サイトマップ、プロフィールあり
カテゴリー整理、タグ削除
Site Kit導入→審査結果はほぼ即日で届いた
- 2022/01期末試験が近づいている影響で研究が疎かになった
年明けから少しずつ期末対策をしないと点数が危ないため、こちらの作業の時間が減っていきました。
- 2022/02~04低頻度の更新とAdSense申請
期末試験は終わったものの、いろいろなイベントやバイトが多くなったため、思いついたネタを隙間時間で記事にしていき、適宜申請していました。
- 2022/05~08更新がほぼ無い
記事の少しした手直しぐらいしかしていませんでした。
時にはほぼ変更のない状態で、運任せにAdSense申請に出すこともしていましたが当然不合格でした。 - 2022/09本格的にAdSense対策を再開
下でご紹介する「ヘルプコミュニティ」を利用したりして、他の改善点を洗い出すもやはり不合格。もう自力でできることは下でご紹介するあるものを除きすべてやり切った自信があるため、ソレに取り組むことに…
最後から2回目の申請状況(27回目)
記事数 13
文字数 1500~(1000文字台前半は下書きに)
問い合わせ、プライバシーポリシー(連携)、サイトマップ、プロフィールあり
カテゴリー整理、タグ削除
Site Kit導入→審査結果はほぼ即日で届いた
- 2022/09AdSense合格!
準最終手段である「AdSenseアカウントを作り直す」ことを行った結果、ついに合格できました。
審査に出したのに即日で戻ってきて内容まで審査されていなかったとはお話にならない
9/4到着分の久しぶりの申請では1週間ぐらい待っていて手ごたえがあったと思っていたら「ご利用要件を満たしておりません」で残念でした。
最終申請でも即日にメールが来ていなくて期待していたら合格で安心しました。
次の項目では、まずは他のページにも書かれている基本的な対策を述べた後で、最終手段なども含めた合格術をご紹介します。
アドセンス申請の基本
こちらはアドセンスのコツをわざわざ検索される皆さんでしたら既に行われていることから、折り畳み式の項目にしました。万が一行っていないものや心配なものがあれば開いてみてください!
閲覧者の情報を守るという約束を示す必要があります。文章はネットで「コピー可能」と書かれているものを活用しても、私のものを活用しても構いませんが、CookieについてとAdSenseについてが書かれていることが重要です。
また、「設定」→「プライバシー」→「プライバシーポリシーページを変更する」から、自身で作ったプライバシーポリシーのページを指定しないと、Google側で判別してもらえない可能性があります。
何かあった際に運営者へ連絡できる手段が必要ですが、連絡先アドレスを提示するよりは、お問い合わせフォームを作るほうが心理的障壁は低いと考えられます。プラグイン「Contact 7」がおススメです。
Googleにサイトのページを早くくまなく認識してもらいやすくなるように重要ですが、利用者にあらゆるページを巡ってもらうという点で、審査に関係なく重要です。
プログラムポリシーに書かれているため問題ないと思いますが、サイト内で「CTRL+F」を用いて禁止語句をいくつか検索すれば、見つかるかもしれません。申請時には特に注意したほうが良いでしょう。
記事の分類でカテゴリーを用いることは、閲覧者を誘導するために重要な役割を果たします。しかし、分類が多すぎてカテゴリーごとの記事数が少なすぎると「内容が薄い」と判断されてしまいます。
タグはカテゴリーとは別の基準で分類するのに使うなどしますが、申請の段階でややこしいことはやめた方がよいでしょう。
5つの合格術
①Googleヘルプコミュニティで質問する
Googleの担当の方に直接質問することは一般人ではできませんが、Googleサービスに詳しい一般利用者の方に答えていただく知恵袋形式のサービスの場はあります。
しかし、回答者はGoogle内部の人ではありませんので回答が必ずしも正解をついているとは限りません。また、自身が現在の状況を詳細に説明したとしても見落としている条件もあり、自身の状況をよく知らない他人が見ても、状況が完全に把握できるわけではないため、解決が難しいかもしれません。
②高速化(コード縮小化)機能を消す
ヘルプコミュニティで質問に回答していただいた方から得られた情報です。WordPressテーマ「Cocoon」では、「Cocoon設定」→「高速化」からコードの縮小化に関する設定が行えます。一見設定すべきであるように思えますが、コード縮小化設定すると申請用コードも縮小化の対象となり、うまく読み取ってもらえなくなる可能性があるというのです。
③申請コードの重複を確認する
またしても申請用コード関連です。AdSenseアカウントと所有するサイトを結びつけるために申請用コードが用いられ、次の3つの内いずれか1つのみを行います。複数行わないようにしましょう。なぜなら1つのページで二重に収益を得る形になるからです。
- プラグイン「Site Kit by Google」で関連付ける
- (テーマがCocoonの方では)「Cocoon設定」→「アクセス解析・認証」からヘッド用コードに申請用コードを貼り付ける(他のテーマでも似た機能はあると考えられます)
- (やや難)「外観」→「テーマファイルエディター」から、「function.php」を編集して<head></head>間にコードを貼り付ける(要バックアップ)
なお、申請用コードとは
<script data-ad-client=”pub-(アカウント番号)” async src=”https://(中略) adsbygoogle.js”>
のことです。
④(準最終手段)AdSenseアカウントを作り直す
私はここで決定的な間違いをしていました。非承認メール集の関連する部分のみをもう一度見てみます。
〈経緯〉
あるアドレス(gmail)AでアカウントXを作成
→情報登録をミス→アカウントX削除
→再度同じアドレスAで別のアカウントYを作成
→「当プログラムのご利用要件を満たしておられない」という理由で非承認続き
〈合格時の流れ〉
別のアドレス(gmail)Bを新しく作成
→アドレスBでアカウントZを作成
→アカウントYは削除しないまま、アカウントZも当サイトに結び付けて審査へ
→合格
つまりどういうことなのか、図で示すと下のようになります。
このことから、次のことが分かります。
- 同じアドレスでのAdSenseアカウントの作り直しはご法度。重複アカウントにあたり「ご利用要件」を満たさず、審査すらしてもらえない
- 非承認のアカウントは別アドレス由来のアカウントとは重複扱いにならないため、わざわざ消さなくてもよく、解決策は別アドレスで別AdSenseアカウントを作って申請することである
⑤(最終手段)ドメイン変更を行う
ここまでの改善策がすべて通用しなかった場合にのみ発動してよい一か八かの選択肢です。メリットよりもデメリットの方が大きいため、安易にこの道に進むのは非推奨です。
〈長所〉
・全くの新しいサイトとして審査してもらえる可能性がある
〈短所〉
・ドメイン料金などが追加でかかる
・旧サイトの内容がインデックス(Googleによってサイト情報を収集)されたままでは、新サイトがコピー扱いをされ、AdSense審査のみでなく検索順位にも影響を及ぼす→301リダイレクトの活用、インデックス削除などが必要
・情報変更の手間がかかる
AdSense申請に関する疑問・噂を検証
①投稿数・文字数は多ければ多いほど良い?
そのようなことは無いです。確かに文字数が少ないと「価値の低い広告枠」という理由で非承認になりますが、記事の体をなしている段階で1000字ほどにはなると考えられます。
投稿数については、多すぎるとかえって記事に問題がある際の修正作業が困難になります。そのため、初めは1カテゴリーに限定して2~3記事ほど書いて申請を開始することが最短距離になると考えられます。
審査は形式です。物量じゃない。
投稿は20以上、文字数は3000以上と言っている人もいるが、そんなアホみたいなこと言わないでね。
②Site Kit by Googleは必須?
特にSite Kit必須ではありません。私の合格時もこのプラグインは切っていました(アカウント変更に伴って作業が煩雑であったため)。
③有料テーマでないと審査合格しない?
無料テーマで合格できます。私はCocoonを使っていましたが、少なくとも初心者が利用する上では機能も優れていて不満な点は特になかったです。
おそらく有料テーマでないと合格できないという噂を流したのは、宣伝の方でしょうか?
Cocoon | WordPress無料テーマ (wp-cocoon.com)
④PV数は審査に影響しない?
PV数が低くても(~100/日)合格できます。しかし、合格後に最低でもレンタルサーバーの代金分収益を得るためには、PV数を増やしていく努力はしないといけません。
もちろんPV数が100万/月のレベルでAdSense未登録の場合は、優れた広告枠を欲しているGoogle側から打診がある可能性も否定できませんが。
⑤何回も申請するとそのドメインの審査が無効になる?
短期間に何度も申請している時がありましたが、申請の多いドメインに対する罰則はありませんでした。
⑥再申請には2週間以上開けないといけない?
再申請に期間を空ける必要はありません。私が最終的に合格した際もすぐ申請という状況でした。
この噂が広まる原因としては、すぐ申請する場合はあまり大きな改善が行えないことが多く、期間をあけて申請する際は様々な改善が行えるということが背景にあると推測できます。
⑦AdSense合格を他人に有償で委託するのはどうか?(ココナラなど)
人によります。利用価値があるのは、他のアフィリエイトで十分な収益を得ていたり、多くのPV数があってアドセンス収益の見込みがある人です。それでも他人に委託することに不安を抱くことは普通であるため、契約前に支払い条件等(「○か月以内に合格できなければ支払い不要」など)を確認しましょう。
反対に利用しないほうがよい人は、サイト運営初心者です。「できない人が他人に依頼するのでは…」と思われますが、最初は運営技術を身に付けるために自身で試行錯誤して慣れていくことが重要であり、また支払った金額以上の稼ぎがアドセンスで出せるのかが不透明であるため、損をする可能性もあります。
⑧身近にサイト運営経験者がいなくて1人でできるか?
1人でAdSense合格はできます。ネットの海には情報がたくさん浮いているものです。その玉石混淆の中から「玉」を見分ける能力さえ身に付ければ1人で何ともなります。