大学の定期試験対策では3つの傾向を見極めよ

大学の勉強
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どこの大学でも定期試験では傾向を見極めることが、地道に勉強するよりも先に行うべき作業です。この記事ではどういう点に着目し、どのようなことを行えばよいのかを紹介していきます。

一般的な大学での定期試験の対策方法について述べます。受験までとは勉強方法が違うことに注意して、どのようなアプローチをすればよいのかを、入試では底辺だったが要領で好成績を収めた東大生が紹介します。

なお、東大での進振りに備えた試験対策方法についてはさらに一癖ありますので、以下の記事をご参照ください(そちらは一部有料)。

【凡人も可能】医進成功者が教える進振り高得点の戦術【一部有料】
東大に入学しても文1、文2、理3以外は「進学選択」(通称: 進振り)のために、受験勉強の延長のようなことを強いられることはご存じでしょうか?そんな世界では人気分野に行くためには高得点が必要となりますので、教養学部の理想から切り離して、成績と...

大学の定期試験は受験までと何が違うのか

難関大学に一般入試で突破した人は「自分は難関を突破したから定期試験くらい問題ない」と考えている人もいるのではないでしょうか?しかし大学の定期試験は、受験や高校の定期試験とは性格が違います

  • 短期間に長い範囲を学習する
    原因①:試験は原則半年毎(7月,1月)に実施するため、高校までよりも試験の周期が長い
    原因②:特にスライドを用いる授業では、授業の進度が早く、学生を待ってくれない
  • 特に低学年では科目数が多い
  • 同じ科目でも全国・学内で範囲が統一されていないため、授業内容が担当教員依存になる
  • 今までに習ったことのない分野の科目も一部存在する
    例:線形代数、心理学、量子化学など
  • 出席しない授業も出てくるので、試験直前は各自で勉強しないといけない
    必ず全授業に出席しないといけない訳ではないので、普通の学生は授業を切って有意義なこと(アルバイト、サークルなど)に時間を使うから
  • しばしば、論述式の問題が出される

思いつけだけでもこれだけ違いが挙げられます。だから、大学の定期試験は効率的に捌く必要が出てくるわけです。しかし、どういう部分に目をつけて対策すればよいのか分からないかと思いますので、紹介していきます。

必要な道具

一番に確認すべきものは何だと思いますか?
それは各科目の過去問です。できれば直近3年分は集めたいところになります。注意点としては、同じ科目でも教員が違う場合はあまり参考にはならないと思いますので不要です。また、新任教員である場合には自身の学校には過去問は存在しないので、仕方なく真面目にやるか、顔が広ければ元勤務先の大学の過去問を手に入れるかしましょう。
過去問を探ることにより、次の項目で述べる試験傾向の種類を読み取ることができます。

二番に必要なものは、授業まとめ・板書です。さすがに大まかな枠組みが無い状態では過去問を見たところで、事柄の結びつきが分かりにくい場合がありますので、手に入ればまとめを粗く読むぐらいしておくと過去問学習の効率が高まります。板書がある授業では、板書自体がまとめの役割をする場合もしばしばあります。

三番・四番が無く、五番に必要なものが授業資料スライドです。資料はパワーポイントのスライドそのままで、読むに堪えないことが多いです。よく分からない図が入っていて、内容の繋がりも分かりづらいので個人的には嫌いです。過去問が通用せず、質の高いまとめも存在しないという最悪の事態にやっと登場するくらいです。

傾向の種類別の対策

過去問通りか、どうか

最重要項目です。過去問通りの出題の多寡で対策の手間が大きく変わってきますので、過去問通りの出題を見つけることが試験突破の必要条件になります。見つけたら、実際の本番で確実に解けるように優先的に勉強しましょう。

(参考)「なぜほとんど誰でも解けるようなことをするのか?」という疑問を持った方もいるかと思いますので、個人的に考察してみました。
①多忙な大学教員は新しい問題を作る手間が惜しいため
→大学教員にはさらに多くの仕事を割り振るようにすれば、過去問学習の伝統は守られますね
②教員の視点で、確実に解けるようにしてほしいため
→この理由の場合、配点が高くなる可能性も…

初見問題の有無

コース選択などで高得点が必要な場合には重要です。はっきり言って過去問通りの問題は8割近くの人が正解できるので、成績評価で差をつけるために初見問題も出されることがほとんどです。その際には、どんな分野から集中的に出題されているかの傾向がつかめれば、特定の分野だけ細かく勉強をすればよいことになります。

ただし、初見問題の割合が小さい(6~7割未満)場合には単位取得のみでも勉強が必要になってしまいます。

解答方式

数理系の科目

計算問題が出題されることは確かですが、数学では定理の証明、理科では現象の定性的説明が出題されるかどうかで負担が大きく変わってきます。計算問題でも答えのみを書くのか、途中過程を書くのかの違いで勉強のときの方法が変わり、後者の場合では普段から丁寧に書く練習が必要であるかと思います。

その他の科目

解答方式(記号選択・語句・論述)によって大きく負担が異なります。難度は記号選択≦語句<<…<<論述です。特に記号選択か語句かの違いは重要で、記号選択であれば言葉を覚えるというよりは雰囲気を掴むことから学習し、語句であればある説明を読んで即時に該当する語句を書けるかを重視しましょう。
圧倒的に大変なのは論述です。語句も説明も完璧でないと書き進めることができないからです。最悪なのは初見かつ論述の場合で、この場合はまとめが無ければ捨てることも考えましょう。

最後に・注意

たまに「サボるなんてとんでもない。授業を全て聞いて、出典の成書を全て読むべきだ」なんて昭和の根性論を唱える時代錯誤な方がいらっしゃいますが、少なくとも現代において最後に笑うのは効率化をした側です。

注意として、成書は非常に高価で、内容は難解で、ページ数も多いので、試験で成書の中の授業でも触れられていない部分から出る、という特殊な場合(教員自身の著書の印税稼ぎ)を除き、成書を買う必要はないです。
特に理数系科目では、平易な表現で書かれた参考書が図書館に多く入っていますので、問題演習をしたいのであれば図書館で自分に合ったものを借りるとよいでしょう。

それでは、皆さんも余計な苦労をしないで試験を突破し、有意義な時間を過ごしましょう!

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