第1問 発音・アクセント、単語、活用
発音問題は規則的な部分もありますが、単語ごとに覚えなければならない点もあり、配点の割には労力が大きいことが否めませんので、分からなければ適当にマークすることも重要です。
※分からない時にマークを空欄にしたままでは欄がずれる危険があります。
問1 母音の長短
私は間違えました。
①persönlich、②völlig、③religiös、④böseの中で母音の長短が異なるものですが、規則性は以下のメモの通りですが、①②で絞ることができませんでした…②のみが短いです。
しかし見直しで冷静に考えてみると、③④は長いことが確定なので、1つのみ違うもの=母音が短いものを見つければよく、②は母音が短いことが確実なので、その時点で②を選ぶべきであったでしょう(2つ下の囲いを参照)。
問2 発音
Weil dort eine große ①Ausstellung ②stattfindet, ③reist sie morgen nach ④Liechtenstein.
この4つの”st”の中で発音が異なるものは③です。こちらは運のいいことに規則性のある発音問題でしたので正解しておきたいです。下にまとめと他の記事のリンクを置きます。なお④はよくある2つの名詞が合わさった地名なので、2つ目が”Stein”(石)となり語頭扱いとなります。

問3 発音
①Architekt-Architekturでは、“-ur”が強く発音する語尾なので間違い。
②Psychologe-Psychologieは、“-ie”が強く発音する語尾なので間違い。
③Bäcker-Bäckereiは、“-ei”が強く発音する語尾なので間違い。
④Journalist-Journalistikが、正解です。
問4 3人称単数の現在形(不規則)
①sparen、②malen、③schlagen、④badenの中で見覚えのあるものは③しかないですね。上の解き方でしばしば一発で答えが決まることもあります。
問5 過去分詞
①zeigen、②bleiben、③weinen、④erreichenの中で見覚えのあるものは②のみです。

問6 複数形
①Glas→Gläser、②Arzt→Ärzte、③Sohn→Söhne、④Baum→Bäume
これは知らなければ勘で答えることになります。①は中性名詞、②~④まで男性名詞です。
ちなみに①に類似したものとしてGras(n.草)→Gräserがあり、名詞の性・複数形変化までも同じです。
問7 名詞のグループ分け
(A) Bildschirm(m.画面、pl.-e), Computer(m.コンピュータ、pl.-), Kabel(n.ケーブル、pl.-), Tastatur(f.キーボード、pl.-en)
→電子機器。”Computer”で分かります。後2つは初耳でしたが、”Kabel”が英語の”cable”であることに納得しました。
(B) Bier(n.ビール), Milch(f.牛乳), Tee(m.茶), Wasser(n.水)
→飲み物。4ついずれも基本単語です。
(C) Fußball(サッカー), Gymnastik(体操), Ski(スキー), Tischtennis(卓球)
→スポーツ。Gymnastik以外は基本単語です。
選択肢は、①Fliege (f.蝿、pl.-n), ②Laufen (n.走ること), ③Drucker (m.プリンター), ④Saft (m.ジュース)です。②④は分かるとして③が分かるかどうかが問題でした。答えは①です。③は動詞”drucken”(~を印刷する)から来ています。
第2問 文法
問1 語法
Ich bitte ( 8 ) Lehrer um Rat. (私は先生に忠告を頼む。)
通常は会話でよく出てくる”Bitte!”の、動詞bittenでの語法についての問題です。
“jn bitte um 事“(jnは人の4格)で「(人)に()を頼む」ということになりますが、注意として「(人)に」なのに3格ではなく4格を用います。なので④が正解です。
問2 語法
英語ではfollowとなる、動詞folgenの語法についての問題です。
Die Bienen folgen ( 9 ) überallhin. (ミツバチはどこまでも ~ を追いかける。)
“jm/et3 folgen“(jmは人の3格、et3は物の3格)で「~についていく・~を追いかける」という意味になります。4格ではなく3格になることに注意。3格を用いている選択肢は②のみです。
問題の単語自体が難しい問題でした。Biene(f.ミツバチ🐝、pl.-n), überallhin(どこへでも・どこまでも)
問3 関係代名詞
Ich habe den Titel von dem Film vergessen, [( 10 ) letztes Jahr auf dem Filmfestival in Berlin gewonnen hat]. (去年ベルリンの映画祭で優勝した映画の題名を忘れた。)
という文からすると、[]で囲った部分がdem Filmを説明する関係詞になることが分かります。[]内はもともと次のような文章で、主語になるものが抜けているので、主語はder Filmそのものになります。
Der Film hat letztes Jahr auf dem Filmfestival in Berlin gewonnen.
関係代名詞は①derが正解です。
問4 前置詞
Sie ist ( 11 ) drei Jahren in Österreich. (彼女はオーストリアにきて3年である。)
「期間」を表す前置詞は①seitです。
問5 lassenの用法
Lass ( 12 ) bitte wissen, wenn du wieder da bist! (もし君が戻ってくるなら、~に知らせて!)
私は最初、Lassから始まるから”Lass uns ~!”(=英Let’s ~)を連想して、選択肢を見て判断ができませんでしたが、よく考えると使役動詞としての使い方であると気づきました。
「君」に命令をしているのだから、知らせる相手は「君」ではなく「私」であり、使役動詞で動作をさせる人は4格で表すから、③michが正解です。
問6 完了形のsein/haben支配
必ず出題される完了形のsein/haben支配は、実用上でも重要なので必ず答えられるようにしておきましょう。
Der Zug ( 13 ) gerade angekommen. (その電車はちょうど到着したところである。)
選択肢からすると受動態か完了形ですが、動作主が主語なので完了形です。
②hatか④istが残りますが、an|kommen(起きる)は「移動」を表し、4格目的語を取らないので、sein支配になります。よって④
問7 熟語
Immanuel Kant ( 14 ) 1724 zur Welt und starb 1804. (イマニュエル・カントは1724年に生まれて、1804年に亡くなった。)
“zur Welt kommen“で「生まれる」(=この世にやってくる)という慣用表現です。知らなかったとしても、各選択肢の原形を考えると、①fahren, ②gehen, ③bringen, ④kommenであり、赤ちゃん自体には意思が無く、それよりも既に存在する人々からの視点で考えると④が正しいと推測できます。
ちなみに③の”zur Welt bringen“で「~を産む」(=この世に持ってくる)という慣用表現になりますので、セットで覚えておきましょう。
問8 接続詞
Unsere Tochter tanzt zu Hause, als ( 15 ) sie eine Ballerina wäre. (まるで彼女がバレリーナであるかのように、私たちの娘は家で踊る。)
後半部分で接続法2式であるwäreが使われているため、alsから始まるものとしてすぐに連想されるものは、”als ob“しかないので③です。
第3問 語句整序
問1
並べ替えたものは以下のようになり、正解は①→④
[Obwohl jede Kultur viele Gemeinsamkeiten mit anderen Kulturen hat,] wird Tatsache oft übersehen.
不要な選択肢は⑤erhaltenですが、おそらく①hatと迷わせているものと考えられます。erhaltenは「~を手に入れる・保つ」なので、状態ではなく動作を表すため、状態を表すhabenのほうが適切で、3人称単数の形も正しいです。当然ながらobwohl内では定形後置ですが、穴の場所から間違える可能性は低いです。
問2
並べ替えたものは以下のようになり、正解は②→⑤
Die Stadt will nächsten Monat die Fahrradparkplätze am Bahnhof reduzieren, [ohne die Meinungen von den Bürgerinnen und Bürgern zu hören].
不要な選択肢は③aufですが、「所有」⑤vonと間違える可能性は低いです。
“ohne zu不定詞“で「~せずに」という重要表現です。ここも定形後置は知らなくても解ける構成でした。
問3
並べ替えたものは以下のようになり、正解は③→②
Zum Geburtstag haben mir meine Eltern nicht die DVD von meiner Lieblingsband, sondern die von einer andern gekauft.
英語でも有名な”not ~, but ~”構文のドイツ語版”nicht ~, sondern …“(~ではなく…)が出てきます。①keineは⑤nichtの類似する単語として出したと思われますが、定冠詞の前でおかしいと判断できるし、解答には影響しない部分でした。
親も悪気があって違うものを買ってきたわけでもないので…もう一度ねだりましょう。
問4
並べ替えたものは以下のようになり、正解は⑥→①
Die [nicht bis zum Termin zurückgegebenen] Bücher sollen direkt am Schalter abgegeben werden.
修飾関係が難しい問題です。過去分詞は下のメモのような役割を果たし今回は2番目のもので[]で囲まれた部分が修飾する句に当たります。
また、前置詞bisは変わった使われ方をすることがあり、”bis zu”や”bis nach”のような表現が見られます。なお、このときの格支配は後ろのものになります。普通の感覚では前置詞が2つも続くのは違和感さえも覚えます。
不要な選択肢は③bringenですが、動詞を用いる部分は2つとも受動的であり、過去分詞でない時点で使い道が無いです。